2016年1月18日月曜日

認知症の特徴 〜圧迫骨折は命取り

1月で94歳になった母は、順調に衰えてきている。
人間の一生とはこのように終わりに向かうのだろうか?とあまりにも図式通りのことが起きるので、言葉がない。

新年早々腰の左側の部分を抑えては「痛い痛い」と言っていたのですが、翌日行ったら、母は車椅子に乗っていました。



その翌朝、ホームから電話があって、朝5時母がトイレで転倒して、その後から急激に痛みが悪化して動けなくなったと連絡が入りました。
全く動けないわけではなく、同じ姿勢は保てるのでしばらく様子を見ることにしました。

気丈な母は、人が手を貸そうとすると無理やり動かされるため、余計痛みが増すらしく、すっかり補助嫌いになり、スタッフの人が室内に入ってくるとを猛攻撃!
痛みで歩けないので失禁する機会も増え、オムツをと思ったらこれ又猛抵抗!

ちょうど連休になっていたので、連休明けに病院へ連れて行ったら、胸椎12番の圧迫骨折と診断がなされました。
認知症患者は入院すると固定されて全く縛られて身動きできなくされてしまうらしく、医者は「入院するととんでもないことになるから」としばらくホームで様子を見ることになりました。

母は、気丈でプライドが高いので、そんな状態に耐えられるはずがなく、現状維持体制になったのです。
しかし、ホームのスタッフは大変手こずっているようで、一旦拒絶反応が出ると罵しる、引っ掻く、寄せ付けない・・・etc トイレの度に食事の度に大変な騒動になっているようです。

私が行っている間は、大変大人しく、穏やかなのですが・・・
こうして、食欲がなく、飲まず食わずの状態になってしまいました。
痛み止めや、認知症や喘息等、様々な薬を何も入っていない胃袋に押し込まれて食欲が出るはずがありません。
「胃が荒れてしまっているのではないでしょうか?点滴をお願いできませんか?」と言っても針を抜いてしまうからと言われました。「私が番をして付き添いますから」と言っても反応は芳しくありません。

骨折は動かないのが一番なのですが、本人は自分の意思でトイレに行くので動いてしまう。補助を拒否してしまうので、転ぶ可能性は更に増し、、、

母のような認知症は、状況を説明しても、すぐに忘れてしまうので、その瞬間に痛みがないと、自分が骨折していることは忘れているので、手を貸そうとする人が痛みを連れてくように勘違いして敵になってしまう。
痛いときは説明をしてあげると、そのときは「じっとしていなければね」などと反応が返ってくるのですが、一瞬で忘れてしまうので、どうしてこんなに痛いのかわからない。

縛り付けて固定してとにかく骨折を治す、それが一番かもしれないけれど、母はその数週間は耐えられないと思う。多分叫び続けて、薬で眠らされて・・・廃人になってしまうのではないだろうか?

とにかく、今は母の状況を見守っていくしかないのだろうが、毎日毎朝そのことが頭から離れず、どうしてあげたら一番母が嬉しいのだろうかともがいている。
お陰さまですっかり消化能力がなくなり、胃炎になってしまった。

できるだけ行って、水分を補給して、気持ちを軽くしてあげること・・少しでも何かを食べてもらえるよう、工夫してみようと思う。そうすれば何かヒントをもらえるかもしれない。

生きて人生を全うすることの難しさをつくづく考えさせられる日々である。

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