2010年10月29日金曜日

ピロリ菌退治! その2

やっと終わった!

1週間、朝晩毎日多量の抗生物質を飲むのは結構大変なことだった。

前述した通り、私は過敏体質なのでどうなることか?と思っていたが、これくらいならば大丈夫!
今までに私の身に起きた薬の副作用に比べたら、無いに等しい。
何しろそれらは、飲んだ途端に生命力を吸い取られるような、身の危険を感じるひどいものだったから。

一応3日目に3~4回激しい下痢がおきたが、私にとって下痢とは日常茶飯事、どうってことはない。

一番困ったのは、薬を飲み始めてからずっと起きているめまいの方だった。
薬を飲んだ途端に始まる。頭がグラグラして真っ直ぐ歩けない。
以前ガスター10を飲んだ時に起きた症状に良く似ている。
今も最後の薬を飲み終えた直後なので、グラングラン揺れている。

どういう訳か、思考能力も鈍るし、記憶が飛ぶ。

私は眩暈が起き易いので、いつもメリスロンという薬を持っている。一緒に飲んでも大丈夫ということだったので、今回はそれで凌いだ。
このめまいが引き金になって、いつもの地球が回ってしまうような激しいのが起きたら救急車を呼ばねばならないから、予防線を張っておかないと・・・。

これでピロリ菌が退治できていたら、良いのだが、12月の検査まで分からない。
しかし、胃が軽くなったような気がするから、もしかしたら・・・muerto?
でも眠っているだけだったら、どないしょ?

12月に格好いいI先生の予約をしてあるから、又お会いできるのが楽しみだ。
ピロリ菌よ、甦るなよ。

そのほかの症状としては、口内炎、口の中が薬のような苦味を感じる、胃の中のものが逆流してくる様な感じ・・・等々。
それも1週間と思えば気にならない。

何かに耐えているとき程、限りがあるというのは有り難い。
終わるからやっていれる。

2010年10月25日月曜日

入れ替え

こんな年もあるんだなあ~

急に寒くなって気がついた。
寝室にある私のタンス(普段用の衣類が入っている)の中はまだ夏物で一杯だ。
半袖のTシャツがうようよしている。だってついこの間まで暑くて、暑くて・・・

昨年の秋頃からわが家は人生の転換期じゃないかと思わせるような過酷な日々を過ごしていた。
夏には、Kzさんは7キロも痩せちゃったし、私は2回も倒れた。
Kzさんのズボンはぶっかぶっかになっちゃったし、私は当然のことながらおしゃれしている間なんかなかった。

そして、今日タンスの入れ替えをしようとして、唖然!!
だって、クローゼットの中にあるタンス(比較的外出用を入れてある)の引き出しの2段目と3段目は、冬物で一杯だったのだ。もしかして、去年からそのまんま???

これはシメタみたいな顔して、「いやあ、入れ替えの手数がはぶけるぞ!」 と言えばそれまでだが、ありえない。
なんでセーターがごそごそ入っているの??
これからクリーニングに出して、その前に虫の餌になってないかチェックをしなければ・・・

「虫さん、虫さん、大事なセーターばかりなんだから、どうか食べないで!!お願い」

いくら大変な日々だったにせよ、日常のこつこつした仕事を疎かにした付けは大きい。

そういえば、クローゼットの中も『のだめの部屋』みたいだった。
「千秋せんぱーい、ここに来て片付けて!」

2010年10月22日金曜日

ピロリ菌退治!

ついに、ピロリ菌の除菌をすることになった。

人間ドックを始めて何年になるだろう?
十二指腸潰瘍の痕や、毎年慢性胃炎の症状があり、
「ピロリ菌が元気に活動してますよ、除菌した方が良いと思うけれど・・・」と言われ続けていたのだが、
例の如く私は薬の過敏症で、体質も特異体質がかっているので、ずっと見合わせていた。

先日Kzさんが「じゃあ、まず、僕が人体実験をしてみよう!」と除菌を行った。
彼の方が胃潰瘍や色々過去においてやっているので必要かもしれない。

そして無事除菌成功! 途中、胃をブラシで擦られているみたいだ~とか下痢で黒い便が出た~
とか言っていたが、どうにか乗り切り、後が調子良いみたいなので、
私もこんな不調を抱えているよりは、どうなるかやってみようじゃん!って乗りでついに病院へ行ってしまった。

理由の一つが、「I先生はとても良い先生だ、ハンサムで格好良くて、髭をはやした竹野内豊がもっと格好良くなったみたいな感じで、ソラさん好みだと思うよ」と言われたことだった。

私の病院の胃腸科の先生はちょっこし恐い先生で、私が苦手がっていたのだ。
偶然Kzさんが行った日は別の先生で、それがI先生だった。
「あの先生ならやってもらってみたら?」Kzさんがこんなことを言うのは珍しい。

そして、今日。
ガガ~~ン!! カッコいい!!!
確かに120%くらい私好みだ。 目がいい!!!
髭をはやした竹野内豊に若い頃のブラビの目を黒くして入れたみたいな感じと言おうか・・・
『テルマ&ルイーズ』のころのまだ駆け出しの無名のブラビの目だ。
ちょっこし図太くて恐れを知らないところが影に隠れている。

「下痢、下痢の連続でへばっても、1週間の辛抱ですよね、先生。」
「そうそう、後は多分調子良くなりますよ。かんばってみましょう」
「はい、今夜から気合を入れてやっつけます!」

ハンサムな先生相手に下痢の話しでは何だが、、、
さて、上手く行きますように。
経過は次回。

2010年10月20日水曜日

(紛失物合戦) 後日談

電話が鳴った。

オババ  「あのね、あったんだよー (無くなった化粧品のこと)、お父さんの仏壇の横に。ちゃんとあって、ビックリしちゃった!」
と、どうしてそんな所にあるのか、全く不思議って感じ。
(心の声) そんなこったろう、って思ってたよ。
オババ  「どうしよう、東急の人にあっちこっち捜してもらっちゃったんだけど」
(心の声) その前に自分の家の中を探せっつうの。普通まず自分を疑うだろうが!

私  「むむむ」
オババ  「このまま、黙っていようかねえ」
(心の声)んなことできるわけねーだろう!
私  「それは、駄目よ。今日はもう遅いから、明日の朝ちゃんと電話して、斯々然々で見つかった、ご迷惑おかけして申し訳ありませんでしたねえ、と言いなさい。照れ臭かったら、どうもそそっかしくて、わっはっはとか言って誤魔化しとけばいいよ」
オババ  「格好悪いねえ~」
(心の声)自分のまいた種だろうが。

私  「確かに格好悪いねえ、でも謝らない方がもっと格好悪いよ。
気が楽になるから、頑張って謝っちゃいな。
今度東急へ行った時におネエさんに何か心ばかりの品届けておくといいよ」
オババ  「そうだね、そうするね。でも、、、言わないでいるわけに行かないかねえ?」
と、いかにも逃げ切りたいようすで確認する。
私  「行かない!」

あわよくば、私に謝らせようという魂胆見え見え、全く気付かない振りの私。
妙に神妙なオババであった。

心配は明日の朝、事件があったことすらも忘れている可能性が大だということ。
やれやれ、私の心配は尽きない。

ところで、Kzさんのドルはどうなったのかしら?
こちらの記憶もかなり怪しい。

紛失物合戦 〜健忘症 vs 認知症

あっちでも、こっちでも、やたらと物が無くなる。
まずは、我が夫Kzさん、この人は忘れ物の名人だから、物が無くなるのは日常茶飯事。
私はちっとも驚かない。

今日はアメリカ出張当日。
午後には出ないといけないのに、準備がなかなか終わらない。
前の夜遅くまでi-tunesをいじくってipodに入れて持っていく曲なんかを選んでいたからいけないのだ。

私のitunesまでチェックして、これいいねえ、あれいいねえ~とやっているから・・・。
まあ、これはいつものこと。

本も、買ってまで持って行く。
それなのに、大事なものは後回しのぎりぎり男。

今日は、何とドルが見つからない。
あったはずの、ドルが・・・いやいや、これもいつものこと。
昔はお金が無くなったら息子のせいにしておけば良かったが、今はよそにいるからそうはいかない。

で、可能性ある場所は全部見たけれど、結局見つからなかった。
やれやれ・・・これも最近の良くあること。
まあ、この間はパスポートが見つからなかったから、これよりは良い!

さて、やっと出発したのでホッとして一息ついていたら、
今度は長野のオババから電話。

「今、東急から帰ってきたら、折角買ってきた化粧品がない」という。
この人はいつも婿殿と張り合っているのだ。

88歳にもなって、ディオールを使っているツワモノで、手押し車を押して歩いている。
手押し車のバッグの中に入れておいたのに全て消えたらしい。
多分食料品を買ったときに入れなおすために出して、そのまま置いてきたのだろう。
そんなことは、この人にとったら朝飯前だ!

この前は、家に戻ってきたら、「買ってないお弁当が入っていた」と大騒ぎ。
レジで隣の人のを入れてきてしまったらしい、と言っていたから・・・

あっちでもこっちでも、「○○がない」と私に言う。
そして、それを捜すのは私の仕事。
どうして人の紛失物を私はいつも捜さねばならないのだ?!

だから、オババに「どうなった?出てきた?」と電話するのは止めよう。
「長野まで捜しに来い!」と言われかねないのだから。

2010年10月6日水曜日

ドリップコーヒー


長年使っていたドリップコーヒーのセットがくたびれてきた!

息子が帰って来る度に、「何でこんなみすぼらしいの使っているの?そんなに高くないでしょ?」
と質問するので、そろそろ換え時かな?と思っていた。
貧乏性の私としましては、使えるものを買い換えるのは罪悪感を持ってしまうのだ。
ケニアのマータイさんではないが、"Mottainai"! と。


先ず、ドリッパーを軽井沢用に買ったら、コーヒーがとても美味しい。

土地の水のせいかと思ったが、穴の大きさがまさに私が求めていたもので・・・今までの物は注いだお湯がドリッパーの中で留まっている時間が長過ぎ、澱んで出がらし状態になるのでいらいらしていた。
きりでドリッパーに穴を開けようかと何度も思ったものだ。

もう一つ、内側の斜めに下に向かう溝のようなラインが、お湯が渦巻きになって下降して行くように工夫してある。
これが意外と美味しさの秘訣につながっているのかもしれない。

折角美味しい豆を注文して買っているのに、何故かイマイチ報われなかった悲しさが解消した。

そこでkzさんがサーバーの蓋を溶かしたのを機に、ポット本体が壊れてないので迷っていたが、蓋が使えないのでは格好がつかないという理由で、新しいのを買うことにした。

軽井沢と同じハリオの陶器のドリッパーV60とそれ用のサーバー、それに加えて以前から欲しかったV60ドリップ用のステンレスのケトルも買ってしまった。
このケトルは小さな鉢植え植物用のジョウロみたいな細長い口をしているので、デザインがおしゃれなのだ。
だけど、意外とかさばるのが難点で迷っていた。

早速お豆を挽いていれた。
ぶくぶくふくれる、気持ちよく下に落ちていく・・・まさにドリップ!

お味は?
もちろん、¡buenisimo!
お・い・し・い!!
久しぶりの自由時間、こんな時はボサノバかな?
一杯のコーヒーで午後のひとときがはじけ、至福の時となった。

週末kzさんが出張から戻ったらいれてあげよう。

2010年10月4日月曜日

"The big sleep" by Raymond Chandler


やっと読み終えた!

彼の文体に慣れるまでは、細部が気になって、辞書を引きながら丁寧に読み始めた。
しかし内容が進むに連れて、彼の文体に慣れて来たせいもあるのかもしれないが、どんどん先が読みたくなり一気に読んでしまった。
これはdetective story ではあるけれど、お金や財力では満たされない人間の悲しい物語でもあると思う。

チャンドラーの文章は読み手に画面を与えてくれる。
色彩や置いてある家具の質や調度品のセンスまで伝わってくる。
登場人物の趣味や出生のありかたなどが、着ている洋服からも伺えるくらいだ。
ご本人もフィリップ・マーロウに負けないくらいおしゃれなのだろう。

一番気になったのは、最初から最後までウィスキーを飲み続け、濃いブラックコーヒーを立て続けに何杯も飲み、ほとんど眠ってないじゃないかこの男!何てタフなのだろう!
これがアメリカ人? それとも、これがアメリカのタフガイなの???
それとも、フィリップ・マーロウが特別なの????

私の胃腸は情けないほどに弱いので、空っぽの胃に薄いコーヒーを入れただけでも、一日中むかむか吐き気をもよおしてしまうのです。
信じられないデリケートなヤマトナデシコ・・・?

最初から最後まで謎に包まれていた、Rusty Regan。 
ジェネラルがあんなに気に入っていたナイスガイはどんな人だったのかマーロウの描写で見てみたかった。

脇役に至るまで登場人物の描写がとても魅力的で、それを読んでいるだけで面白い。
今学期のテキストなので、授業に合わせて、再読し直し、新たなる発見を楽しみに!

ツィメルマンのピアノとハーゲン弦楽四重奏団


9月30日、久しぶりのコンサートだ。

通常少なくとも一月に一度はコンサートに行っていたが、今年は冒頭からそれどころではなく、5月の新ロシア国立交響楽団以来・・・5ヶ月?? 
そういえば、家のステレオさえも、ゆっくり音楽が流れるようになったのはここ数日のことだ。

Kzさん(夫)がハーゲンが好きなので、随分前にチケットを買っておいたのだが、買ってあって本当に良かった!

偶然にも、わが家のお気に入りのグラモフォン製の音楽家の顔写真が載っている白黒のカレンダー、もう十年以上(20年??)も毎年絶やしたことがない愛用品だが、今年9月の音楽家がツィメルマンさんだった。
とてもハンサムな気品のある感じの良い、ピアニストだ。
演奏を聴かなくてもメロディーが聞こえてこるような素敵なピアニストだ。

ハーゲンのカルテットは何度目になるだろう? 美しいビオラのヴェロニカさんはまだ健在だ!
何となく兄妹たちは似た雰囲気が漂う。
さすがに音楽環境の中で育った兄妹だけあって、見事に息の合った演奏だ。
ビオラの音も、チェロもバイオリンも磨きがかかっていた。

シューマンのピアノ五重奏曲 変ホ長調op44が今の私には心地良く響いた。

調和の作り出した世界が、ここのところ崩れかけた調和を修復してくれる貴重なひとときだった。

そう、過去から偶然に与えられた贈り物だったのかも。