2011年4月20日水曜日

弱音を吐こう介護日誌⑨ 〜なんだ!このかったるさは?

認知症とは何と都合のよいものか!

オババを見ているとつくずくそう思う。
もともとしたたかでずるい人だが、あまりにも都合良すぎる。

どうして、食べることと洋服のことと、買い物の時だけあんなに元気になるのか?
鏡の前で洋服を合わせていると、背筋まで伸びている。(本当は伸びるのだ、面倒なだけなのだ)

人の顔を見ていない → よって、人の顔を覚えない。
もっとも、もともと覚える気など毛頭ない。
「私は、声で分かるからいいの」(よく言うよ)

面倒な事は全部スキップ!
これも、昔からの性格。これをしていれば、今はもっと頭の状態が良かったのにね。

自分の欲しいものは何をおいても手に入れる。
そのせっつき方の凄さ! ほとんど脅迫!

自分から何かしようという気はゼロ!それなのに、ひまだ~、ひまだ~~と。
あれでは、ぱあ~になるはずだ。

物事の道理を考える力、皆無。
見ていると真実アホに見える、しかし騙されてはならぬ。

けれど、何故か人に声をかけていただき、いつの間にか良い人々の中にいる。

今日は、お昼を一緒にする日だった。
いつもは二人でいただくのだが、珍しく、いつもご一緒の人々と同じテーブルでいただいた。
何と、常々見ていて、一番正常な人々・・・あんな人たちと仲良しになればいいのに・・・と思っていたグループだった。
何と運が良いことか!

「こちらにいらっしゃい!」とお声をかけていただいたそうだ。
みんな面白いと言ってくれた。

しかし・・・・言っていることは嘘ばかり。思いついたことをしゃべっているだけで、脳みそが働いていない。
何かと関連性があり、本人は嘘を言っているつもりはないのは分かるのだが、出鱈目もいいところで・・・皆さまもつじつまの合わないのは分かっているみたいで、でもいずれ自分達も遅かれ早かれそんなものだから、と温かく受け入れてくださっている。
それにしても全く持って同じことばかり言っているのだけれど。

92歳のおばあちゃまのほうが頭はずっとしっかりしている。85歳の元気おばさんは、いつも大きな声で話しているが、とても頭がしっかりしている。このホームの古顔っぽい雰囲気だ。もう一人の方は今日は外出だったが、少しお若くて、なかなか感じ良い人で、、折角正常の人々のグループに入ったのだから、もう少しその気になれば、頭も働いてきて上手くやって行けるのに。
もったいないな。
本人次第!

それにしてもあそこまで、出鱈目だと、色々と分かっている私としては話していても疲れてくる・・・初対面の人だと思うことにする。
よその人だったら、興味津々かも・・・家の子たちと一緒だ。みんなに「お子さんたち素晴らしいですね」と言われ、思わず、「よその子だったら、私もそう思うけれど・・・」
ばあさんまで飛んでいる!

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