2014年10月9日木曜日

黄斑円孔 〜不思議な世界

今回の黄斑円孔に関して以下のことを書いてきました

1.加齢性黄斑変性だと思ったら硝子体黄斑牽引症候群だった 
2.黄斑円孔〜不思議な世界 
3.黄斑円孔手術その① 入院、手術、そしてうつ伏せ開始
4.黄斑円孔手術その② これからが本番、うつ伏せ地獄!
5.黄斑円孔手術その③ 退院後、視界と生活
6. 黄斑円孔手術その④ 術後1ヶ月半視力
7.黄斑円孔手術その⑤ 〜退院後2ヶ月検診、反対側の目も手術が必要!!
8. 黄斑円孔手術その⑥ 〜奇跡だ〜、硝子体が網膜から離れた!!
9. 黄斑円孔手術その⑦ 〜一年後の様子
10. 黄斑円孔手術その⑧ 〜手術後2年目の様子
11. 黄斑円孔手術その⑨ 〜術後2年半
12.黄斑円孔手術その後、 網膜剥離手術① 〜裂孔原生網膜剥離になってしまった!
13. 黄斑円孔手術その後、 網膜剥離手術② 〜原因
14. 黄斑円孔手術その後、網膜剥離手術③ 〜術後1ヶ月以内の様子
15.網膜剥離再手術① 〜手術後1か月で再発!! 悪夢の日々

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今回は2回目です。
私の眼が変になったことは前のブログに書いた。『硝子体黄斑牽引症候群』という病名だ。

先日紹介された病院のアイセンターを訪れて詳細な診察を受け、やはり網膜が黄斑部分で破れているので手術が必要ということで予約をしてきた。
こうして手術の順番を待っている間にも、症状は進んでいるのが不安な気持ちにさせる。

一月前には『硝子体黄斑牽引症候群』という病名をいただいたのだったが、右目は、今回からは少し進んでしまい『黄斑円孔』になった。
左目はまだ穴が開いてないので、多分前者の病名のままだろう。
こちらも近いうちに手術をしなければならないらしい。

この病気の間の不思議な世界について、少し書いておこうと思う。



母のホームへ通うのに車を使っているのだが、少し恐くなってきた。
今までにない距離感の問題が生じている。前を走る車の後部が左右で印象が違う、イビツなのだ・・・つまり、右と左の縮尺が違う。右が狭くて左が正常なのだと思う。

今までは両目で見ている限りそんなに不便は生じなかった。視力に関しては歪みはあるものの多分運転免許場でもパスできるギリギリにいると思われるからだ。
しかし右の歪みがかなりひどくなってきて、両目で見ても右の悪影響が出るようになってしまった。つまり左だけの片目で見るよりも両目で見た方が見えない!
そして所々つまんだりえぐったりしたようにあるいはぶつけたようにクシャッとへこむ箇所が増えてきた。

右目の世界は核戦争で廃墟になった町のようなグレーな世界で、人々はゴヤの絵みたいに痩せこけ骨と皮ばかり、しかも眼がくりぬかれている。全部の対象物が半分の幅しかなく、全体がグレーなのだ。そして風景の中で動く物は何もかも直ぐに消えてしまっては又現れて・・・眼球が動く度に出没を繰り返す。

しかし、両目で見てもこちら側の世界が時々出現するようになってしまった。油絵が溶け始めた垂れてきたような廃墟の世界。
丁度、一部だけ映像のフィルムが焼けて溶け出したような感じになる。

この両方の世界を行ったり来たりするのが疲れてしまった。
自分が存在すること自体ストレスで・・・義務を全部投げ出してボーッとしていたい、そんな気持ちにかられる。
そろそろ休息が必要な年齢なのだろう。

メガネをかけても矯正されないこの世界はやはりどこかしらホラーの世界っぽい。得難い体験をしているのかもしれないが・・・さすがの私も、毎朝目が覚めて鏡の前に立つ時、『どうか普通の世界に見えますように〜』とつぶやきながら、願いと希望をこめて右目を開けるのだ。

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