2021年12月21日火曜日

『最愛』 〜夢中になって観てしまった!

 久しぶりにテレビにかじりついて観た。画面から何も漏らすまいという気持ちで毎週楽しみに視聴した。

最初はスタッフのメンバーに惹きつけられて、今シーズンはこれだな!と思った。『リバース』も『アンナチュラル』も『MIU』も『夜の観覧車』も『Nのために』・・・も、とにかくいつまでも心に残るめちゃくちゃ好きな作品だったからだ。

今回も素敵な作品に違いない〜と思いながら、「なんやこのタイトルは??」とも思った。最近よくあるようなラブストーリーだったら・・・しかし第一話から全く期待通りで「どうなるんだろう?ええ!!これからどうなるの?」と、散々悩み、推理して次回が待ち遠しかった。


吉高由里子さんは無名の頃から目をつけていた女優さんだ。天性のものを持ち合わせている。自然な限りないパワーがあって「この子は伸びるぞ!」と思った。私が目をつけた人は必ずいい役者さんになる。

最近は最終回でガッカリする作品がとても多く、「何だこれを言いたくて今までダラダラ引き延ばしていたのか・・・」と思わせるような無理矢理視聴率を上げたいだけの作品を観ているとげっそりする。この作品は全く手を抜いたところがなく、とても丁寧で隙がなく最後まですごかった。今まで溜め込んでいた疑問が全て解かれていき、悲しく辛い結末であるのに限りない深さがあって後味がとても良い作品だった。

人が誰かのために心に秘めて生きていく愛の姿に、どこかにある答えではなく、その人が苦しみ抜き、出した揺るがない自分の答えがあり、それは善悪を超えたとても強いものだ。生きるとはそういうことなのではないかと思う。

今薄くなり消えかかっている人々の心の最も大切なことが盛り込まれていた。だから殺人が起きても、隠しても、悲しくても、辛くてもどこかに脈のように波打っている温かさが流れていた。

無くさないで欲しいものがある作品だった。

追記:優くん、とっても良かった。子供の優くんもお兄ちゃんになった優くんも。彼の存在が作品の深さと美しさと温かさの鍵を握っていると思う。

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