イサベル・アジェンデ作
木村榮一訳
パトリシア先生に薦められてずっと気になっていた本をやっと読み終えた。
2段構えの長編なので読みでがあったが、面白くてどんどん読んでしまった。
歴史を背負っているすごい作品だ。
恨みや憎しみで復讐してはいけない、復讐が復讐を呼び末代まで変わることのない憎しみが又子孫に返ってくる。そして留まることのない憎しみの繰り返しが永遠に続くことになる。
そんなメッセージが身にしみて感じられた。
それにしてもラテン文学は悲劇や残酷さの中にも何とも言えないユーモアがあって、実に面白い。
ガルシア・マルケスを読んでいてもそうだ、救われない残酷さの中に何ともやりきれないのに、妙に清清しく不思議な笑いがあるのだ。くすっと笑ってしまうような。
そして、思うのだ、『そう、この笑いの余裕を持って受け止めれば、人生何が起きてもそう悪くはないぞ』って。
精霊たちの力が及ばない闇の世界がある。
私も精霊たちに見守られているような気がするのだが、多分その領域外にでてしまうと、彼らでも助けることがだきないのだろうなあ~と、ふと思ったのだ。そして、それと戦わねばならないのは自分の勇気と信念と愛と賢さ。
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