Smoke
は以前から観たいと思っていた。
上智の英語、映画のクラスのKevin先生が「ポール・オースターが好きなんだ」と言った時に、「私、ムーンパレス大好きなんだけど」と答えたら
「オオ〜、ソラさんもそうですか〜」とても嬉しそうだった。そしてその時、
「Smoke観た?」と聞かれ、「No, まだ観てないんだ」と答えてから、ずっと気になっていた作品だ。
ポール・オースターは昔娘がまだ家に居た頃、「多分ソラさん好きだと思うよ」と言われ、『孤独の発明』を買って来て、読んだ。そしたらとても難しかった。でも柴田元幸さんの訳にはまって、結構オースターの本を読みあさった。
ところが、Kzさんがもっとはまってしまい、今度は原書で読み始め、詩の翻訳までやってしまった。ごひいきを取られた形になったので、彼は彼に譲った。
私の実力では原書をさっさと読みあさるまでは深入りできなかったのでちょっと悔しかった。
先日、仲良しのWhoちゃんと話していたら、たまたまこの作品の話がでた。彼女はハーベイ・カイテルが好きなのだ。(私にとってもとても気になる役者さん)
そしたら、何が何でも観たくなり、Tsutayaで探したけれど、なかったので、amazonでDVDを買ってしまった。これでいつでも好きな時に何回でも観る事ができる。それくらい繰り返さないとどうも理解できない、一回では難解な映画だった。
珍しく、Kzさんが眠らなかった。
映画の中には、P・オースターが一杯詰まっていた。彼の世界に足を踏み入れた人はどっぷりその世界に浸れる。
『幽霊たち』の町の雰囲気なんか感じられて、彼の作品の登場人物がそのままタバコ屋の常連客になっているみたいだった。
映像の場面場面がモノクロの写真を観ているみたいで、その世界がたまらない。
今の私は浸っているだけで十分なので、
内容については、又2回目を観てから書こうと思う。
"Marcelino pan y vino"
は、私がまだ子供の頃に観た作品だ。
1955年のスペインから日本に上陸したのに何年かかったのか知らないが、長野に住んでいたのでもっとかかったのだと思う。果たして何歳で観たのか分からないが、子供だった。
マルセリーノの大きな目と、彼のイノセントな子供らしい好奇心とpureな心が印象的だ。
その頃覚えている映画に、『サミー南へ行く』とか、『わんぱく戦争』とか、『シベールの日曜日』とかあるから、10歳くらいでそれを観ていたということは、父親の映画好きが子供の頃から影響していたのかもしれない。
早稲田のスペイン語での大の仲良しのKさんにそのDVDをお借りした。
原書付きで、お借りしたが、結構読める!もっとも映画は日本語字幕付きだったから心配いらない。
「そうか〜、こういう作品だったのか〜・・・」
しかし、当時内容を理解していたかははなはだ疑問だが、50年近い年月の末、やはり頭や心がまだ柔らかかった子供の自分が多分一生懸命に観ただけあって、場面や映像は結構覚えていた。そして何よりも、あの『マルセリーノの歌』の挿入歌はバッチリだった。
いい映画は、いつ観てもいいのですね。
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