2021年5月27日木曜日

珈琲いかがでしょう 〜今シーズンのお気に入り 2021年春

 今季は「珈琲いかがでしょう」と「大豆田とわ子と三人の元夫」が気に入った。「イチケイのカラス」も楽しみに観ている。後者2つはまだ完結してないので評価がどうなるか分からないので今日は「珈琲いかがでしょう」の感想だけにする。


番組が始まる前から楽しみにしていた。小沢健二の曲「エル・フエゴ」も素敵だ。内容とテンポにぴったり合って良い雰囲気をかもしだしている。中村倫也さんの作品が好きなのと、「凪のお暇」の作者コナリミサトさんの作品ということで大いに期待していたら、期待以上だった。

私は木皿泉さんの作品が大好きで、なぜかというとそこに流れている時とか風とか空気とかが好きで、どっぷり浸かりたくなるので名前を見つけると観たくなる。「凪のお暇」を観た時とても似たような独特な空気が流れているのを感じたのを覚えている。

それは中村倫也さん演じる「半分青い」のマアくんや凪のゴンさんなんかの空気にも似て、緩やかな、春の始まりにひだまりに座っているようなイノセントな心地よさがある。

珈琲の青山さんは、流れる空気が初めの穏やかさとはどんどん変わり、彼の過去が明らかになるに従って、どんどん厳しい、心に重くのしかかるシーンになっていくのだが、それでも観た後はホワンと温かい珈琲の香りに包まれたオザケンの曲がぴったりの空気に包まれるのが魅力だ。どんなに暴力的なシーンが繰り返されてもそこにある余裕は今の青山さんがブレない心地よい青山さんであるかぎり受け入れられる。どんな結末であろうと。

たとえ坊ちゃんさんに殺されていたとしても、今の青山さんのあり方を受け入れてしまうと思う。でもペイさんや垣根さんに被害が及ぶのは避けたい。

気持ちの良いエンディングで本当によかった。

監督さんの名前を調べたら荻上直子さん、あの「かもめ食堂」の監督さんだった。なるほど・・・


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