2024年2月27日火曜日

霧氷と思ったら雨氷というらしい 〜軽井沢で10年ぶりの氷の世界



 明け方ベランダから雪の積もった庭を朝日を浴びながら見ていたら、バリバリ!!!とまるで雪崩が起きているようなすごい破裂音がし、背の高い木のしなった枝が折れて落ちてきた。すごい雪けむりが飛び散った。するとほとんど同時にまたメリメリ!!パキーン!!!と色々な木々から劇的なオーケストラを聴いているような大きな音をたてて枝が折れ、落ちてきた。あっちでもこっちでも・・これはティンパニーか!あれはホルン・・・

気温の低い軽井沢の真冬の朝の出来事だった。その日の軽井沢は雪景色ではなく、完全に氷の世界になった。まさに芸術。


後で聞いたらこれは雨氷と言い、10年ぶりの出来事だったらしい。急激な気温の低下により、つまり降ってきた雨が木や枝に触れた途端一瞬で凍りつき、氷で覆われる。その上に雨から雪に変わった雪がミルフィーユのように積もって層になる現象だ。枝のすぐそばは透明なキラキラした氷のラインができていて・・・その上に雪がうっすらと積もっている。



その現象が大きな木々や、小枝、針葉樹、ブッシュ、垣根、電柱、並木・・・どこでも起きているので、世界がまるで違って見えるのだ。

スキー場で樹氷は何度も見てきたけれど、雨氷は少し構造が違う。この平地で日常生活をしている街中でそんな現象が起きると何か厳かな気がして見惚れるほど綺麗!すっかり心をとらわれてしまった。

車に乗っていると枝がしなって道の両側が氷のトンネルになる。まるで満開の桜並木の下を通過しているみたいに綺麗。花びらの代わりに雪がふわふわ舞っている。夕方闇の中を通ったら別世界に連れて行ってくれた。

ダイヤモンドダストも素敵だったけれど、これは・・・夢のようだった。

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