2024年6月3日月曜日

『ストレス脳』〜心と脳の仕組み  by アンデシュ・ハンセン

スウェーデンでベストセラーになり、精神科医でもある著者はこの本を読んだ色々な人々に声をかけられ「もう少し早く読みたかった〜」と感謝されるらしい。常々思っている「脳」と「身体」、心や感情と健康状態の関係が書かれていて、普段モヤモヤしている人にはスッキリできる本。 私も高校生の頃読んでいたら、人生が変わっていたかもしれない。


最初にびっくりしたのは、「私たちはサバイバルの生き残りだ」という発想。自分が人類の歴史において死ななかった人々の子孫だということ。運が良かったのか、遺伝子の質が良かったのかわからないけれど、とにかく今生きている人はそれだけですごい生き残りなのだ!

そう思ったら自分は折角生かされてここまで来たのだから、これから先何があっても人類の歴史から見れば、死んだら何か貢献して消滅したのだし、子孫を残せたらまた受け継がれていくのだろうし・・・長い目で見れば生き死にの時期はあまり重大なことではなくて、今生きていることの方が大切のような気がしてきた。

さて精神が不安定になったり、辛かったりする人は、少しの運動と人との接触を持つだけでもかなり回復するそうだ。孤独と運動不足はとても良くないらしい。

まだ引きこもりがこんなにポピュラーではない時代、私が高校3年生の頃ひどい貧血による体調不良と鬱で何ヶ月も学校に行けなくなり、家にこもっていた時期があったが、その頃にこの本を読んだら体が動くかは分からないし、気持ちも晴れるかも分からないが、闇から抜け出すヒントになったかもしれない。大学受験とその後の人生に大きく影響した時期であった。まあ、今生きているからサバイブできたのだろう。

書かれていたことをメモとして書いておこう。

15分間のジョギングで鬱になるリスクが26%減る。1時間の散歩も同じリスクが下がる。心拍数の上がる運動のほうが散歩より4倍も効率的。

HPA系というストレスシステムがあり、それは脊椎動物特有なものである。

体と脳にある3つの部分が互いにコミュニケーションを取っている

視床下部H → 下垂体P→ 副腎A

これにより体と脳は繋がっていることがわかり、心や感情のことを考えるととても大切なポイントである。


運動は:

神経伝達物質であるドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンのレベルを上げる

BDNFのレベルも上げる

  ↓

長期的に炎症を抑える効果があり、それによって、心地よい感情が作られる。

感情は体の内外からのシグナルを材料にして作られる。

運動によって各器官や組織が強化され、血圧、血糖値、コレステロールが安定し、

肺の酸素供給能力も向上し、心臓や肝臓が強化され、脳により良いシグナルが到着する。

そこでできる感情の質は心地良くなる。


このように感情のコントロールが運動と深く関わっている。

まだまだメッセージはたくさんあるが、このくらいにしておこう。


やりすぎに気をつけて、運動を続けて行こう思う。まずはウォーキングから。


追記

もう一つ、幸せについてだが、楽しいことの連続、つまりいつも楽しいのは決して幸せにはつながらないという著者の考えだ。全く同感だ。楽しいことだけ求めていると楽しいのが普通になり麻痺して、センサーが狂ってしまう。楽しくないと幸せでないような気がしてくるのだ。人の幸せは苦いものとのコンビネーションで成り立つその人独自のものかもしれない。人と比べても意味がない。


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