2011年8月8日月曜日

弱音を吐こう介護日誌⑰ 〜最後にのこるもの

こんなに疲れてしまって良いのだろうか?
ものを考える気力もなく、神経がうなっている。

今年4月に帯状疱疹になってしまった時と良く似ている。
今日お昼に母の5日間の長野の旅を終えて帰宅した。精魂尽き果てた。

認知症とはいえ、今年一月までは確かに記憶はあったと思う。こんなにひどくはなかった。
そして記憶と共に、随分色々なものがなくなってしまったみたいだ。
慎み、感謝の気持ち、、、その代わりに欲、我、不満、プライドばかりが残り、我儘、主張が一段と強くなった。どうしてこんなに不満を言い続けることができるのだろう?次から次へと・・・
私にとってみたら、不満にもならない、ちょっと我慢をすればよいものだらけだ。謙虚になればすむことばかり・・・それがぐだぐだぐだぐだ、何十回と繰り返しては言い続ける。しかも私への非難になることばかり・・・心が傷み、疲れた。

4晩眠れなかった。
安定剤で眠っている人特有の、まるで脳梗塞みたいな大きないびき。
寝ぼけ、錯覚・・・安定剤で9時ごろ眠ってしまうので、真夜中に必ず目を覚ましてしまう・・・そしてごそごそ何かを捜して食べ始める。
頻尿・・・

独特のにおいが部屋の中に満ちる、何の匂いなのだろう?飲んでいる薬?染み付いた身体の匂い?それとも尿とか大便の処理がうまくてきていないから?

それでも、信州の家に行ってから父のお墓へ行った時、そこは母のふるさとでもあるのだが、何だか懐かしそうにしていて、ほんの少しだけれど素直になってくれたのが嬉しかった。
レモンをかじった時の智恵子のようだった。
正気に戻った??

東京へ戻って兄に引渡し、タクシー乗り場で手を振った時も、こちらを見ようともせずに、もちろん『ありがとう』の一言もなかったのが寂しかった。

私にはすごい疲労と胃の痛みと脳の中の混乱が残った。
そして、何か感慨みたいなものが少しも感じられなかった。
これが自分? まるで抜け殻だ。

録画しておいた『ジウ』を観た。
こういうときにはこういうのがいい。
何も考えたくなかった。何もしたくない・・・そう思いながら、それでも何か書き留めておこうとPCを開いた。

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