2012年8月27日月曜日

夏講座:La casa de los espíritus 〜精霊たちの家(映画)

スペイン語の夏講座はイサベル・アジェンデの『精霊たちの家』の映画です(邦題『愛と精霊の家』)。本もとても面白かったですが、映画もとても良くできています。


もう10年越しで勉強を続けている、"La tregua"の翻訳仲間たちと一緒にパトリシア先生に是非又映画をやって欲しいと、頼み込みました。そして今年の夏はそれが叶ったのでみんな大喜びです。

『カテリーナ』、『モーターサイクル・ダイアリーズ』、"Lista de espera" (邦題は『バスを待ちながら』)に続く4作目が "La casa de los espíritus" です。

今までやってきたどの作品も素晴らしく、とにかくクラスが楽しく、みんな自分からすすんでとても良く勉強するので、その充実感は最高です。

まず、前の週の終わりに観て、配られたスクリプトの場面の再チェックです。
ポイントになる言葉やわからない言葉の意味、使い方などをチエックしながら、映画の内容や、バックグラウンドになる文化や文法や・・・とにかく盛りだくさんの内容をこなします。息を継ぐ間もないほど、機関銃のように次から次へとプリントや考えた事やディスカッションが続きます。
はっと気が付くともう2時間が終わりそう! あわてて次回の場面を観ます。後、先生が起こしてくれた翌週の場面のスクリプトが配られます。

2時間20分近くある映画を8回で終わらせようとしているのだから、のんびりしてはいられません。2時間が3時間分くらいの濃い内容の感じがします。
その上、欲張りにもチリの文化や政治のことまで勉強して行くので、頭がフル回転、授業が終わった時にはクタクタです。

最後に配られたスクリプトを使って次の週までに言葉の意味を調べたり聞き取れなかった箇所を掘り下げたり・・you tube を使って繰り返し場面を観て耳を慣れさせたり・・・と準備をしてきます。
すると、次の授業では聞き取りがとてもスムーズにできるので、ビックリです。一週間でスペイン語が上達したような錯覚に陥ります。

しかも、原書を持っている人もたくさんいるので、映画と合わせながら頑張って読み進めています。作品のポイントがもっと深く分かります。

この映画は、特に人物構成は原作をかなり改造してあるのですが、内容的にはとても上手に改造してあると思います。原作と一緒に読んで行くとエピソードの入れ方などに違和感がないのが不思議です。
何しろ女性三代にわたるファミリーの歴史を背負った作品なのでそのまま描いていたら大河ドラマなみ、イタリア映画の『輝ける青春』みたいに6時間も7時間もかかっても終わらないことになるので、映画としては質を維持しつつうまくまとめていると思います。

クララ(メリル・ストリープ)の最初の場面は無理若でしたが、今は丁度良い感じで素敵に歳を重ねています。トゥルエバ(ジェレミー・アイアンズ)の演技が光っています。
そして妹のフェルーラ役のグレン・クロースがいい味を出しています。

クラスも後半に入り、あと3回です。
楽しみ、楽しみ!

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