2010年10月4日月曜日

"The big sleep" by Raymond Chandler


やっと読み終えた!

彼の文体に慣れるまでは、細部が気になって、辞書を引きながら丁寧に読み始めた。
しかし内容が進むに連れて、彼の文体に慣れて来たせいもあるのかもしれないが、どんどん先が読みたくなり一気に読んでしまった。
これはdetective story ではあるけれど、お金や財力では満たされない人間の悲しい物語でもあると思う。

チャンドラーの文章は読み手に画面を与えてくれる。
色彩や置いてある家具の質や調度品のセンスまで伝わってくる。
登場人物の趣味や出生のありかたなどが、着ている洋服からも伺えるくらいだ。
ご本人もフィリップ・マーロウに負けないくらいおしゃれなのだろう。

一番気になったのは、最初から最後までウィスキーを飲み続け、濃いブラックコーヒーを立て続けに何杯も飲み、ほとんど眠ってないじゃないかこの男!何てタフなのだろう!
これがアメリカ人? それとも、これがアメリカのタフガイなの???
それとも、フィリップ・マーロウが特別なの????

私の胃腸は情けないほどに弱いので、空っぽの胃に薄いコーヒーを入れただけでも、一日中むかむか吐き気をもよおしてしまうのです。
信じられないデリケートなヤマトナデシコ・・・?

最初から最後まで謎に包まれていた、Rusty Regan。 
ジェネラルがあんなに気に入っていたナイスガイはどんな人だったのかマーロウの描写で見てみたかった。

脇役に至るまで登場人物の描写がとても魅力的で、それを読んでいるだけで面白い。
今学期のテキストなので、授業に合わせて、再読し直し、新たなる発見を楽しみに!

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