2012年7月19日木曜日

弱音を吐こう介護日誌(30) 〜嫁と娘

オババの所から戻った。

帰りがけに部屋を出た途端にお会いしたので、母の斜め右前のお部屋のSさんと立ち話をした。とてもしっかりした優等生タイプのかただ。

「いつもお世話様です」
「あらあら、さすがお嬢さんねえ〜」
「えっ?何か?」
Sさんニコニコしながら「お嫁さんは、大事に大事に手を添えながら歩いて行くのに、お嬢さんはさっさと一人歩きさせてるのね」(もちろんオババはシルバーカーは使っているが)
二人の対比が面白かったらしい。

私はすかさず、「そうなんですよ、厳しい娘で。何も手伝ってあげないのです。トレーニングのつもりで、さあ、これして、あれして!惚けちゃうよって」
オババが口をはんさんで、「しかも、会えば直ぐけんか!」
なんでこのタイミングでおっしゃる、おばーさん。

すると、斜め左前のお部屋の小柄なおばあさんが突然顔を出した。ドアにつかまって子供みたいな目でじっとこちらを見ている。
Sさんが「Oさん、一人で歩いたら危ないですよ。」と言いながらニッコリして「来年の4月1日で100歳なんですよ。エイプリールフール、珍しいでしょ」とおっしゃるのでビックリする。
そのキラキラ光る目は目力があって、めちゃくちゃ若いのだもの。
オババは話の内容がつかめていないのできょとん。

「え〜〜!!本当に100歳ですか? 4月1日とは・・・うちの母は1月1日なんですよ、しかも大正11年の1月1日 90歳です」
Sさん「あら、おめでたい」
100歳のOさん 「まだ、若いじゃないの〜」
私「ん・・・?」

でも、Oさんは自分の歴史をとうとうと話し出したから、、、やはり100歳かな?
さすがに老人ホーム内での会話だった。

が、あとで車を運転しながら考える。
あのお嫁さんとの対比は、私の母の扱いが乱暴ということだろうか?
お年寄りの言う事はあなどってはいけない。
義姉に比べて目に余ったかな? と、少し反省。

お姑さんには絶対あんな扱いしない。あきらかに嫁と娘とは違うのだ。
う〜む・・・

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