2014年3月7日金曜日

『暮らしを旅する』 by 中村好文

久しぶりにのんびり読書する時間ができた。
いつもは病院か、電車の中しか本を読む時間ができないから。

ソファーに寄りかかって本を読めるなんて何という贅沢!


Kzさんがソファーの上に何気に置いて行った本をパラパラめくっていたら、止まらなくなった。いかにも私の好きそうな本、内容、語り口、この人の生き方・・・


『暮らしを旅する』という建築家・中村好文さんのエッセイだ」。

まず、本の装丁がとても素敵だ。
作者の語り口が静かなのに明るくて、心地よい。
目を向ける視点、対象が、とても好ましく、その上何かを見つけて新鮮に喜ぶ感覚がこちらにもそのまま伝わってきて、こちらも新鮮に!
私も建築科を目指して受験勉強をしていたこともあるくらいなので、建築やデザインには大意に興味があるのだ。
そして、旅が好きなこと・・・

中に『アパートメントホテルに泊まる』というエッセイがあるのだが、外国を旅していてホテルに滞在するわけだが、それが滞在するのではなく、たとえ短期間であってもそのホテルで暮らすという感覚で旅をするのが好きだとおっしゃるのだ:

『・・・そうなると、旅人の目ではなく、その街に住まう人の視線や生活感で街を観察したり、感じたりすることにもなります。たまたま訪れた街が、ずっと身近になり、旅そのものが、ひと味もふた味もちがった意味合いと価値を持ち始めるのです。・・・』

私の旅に関する感覚とピッタリ一致して、とても嬉しくなりました。

そう、人生に疲れてばかりいないで、もっと心を柔らかくし、こんな視点を取り戻さないと、、、そうしたらこれから先の生き方が変わって来るかもしれない、そんな風に思える一冊でした。



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